6月20日に北辰テストを初めて受験するという生徒さんも多いと思います。
そこで埼玉県公立高校入試・北辰テストの概要について少し触れておきます。
北辰テストと公立高校入試の出題傾向は似ています。
が、しかし実際に行なわれる公立高校入試の問題のほうが難易度は高いので、遅くとも中3の11月〜12月には手元に対策プリントも用意して何度も繰り返し解いたほうが良いでしょう。
次に各科目の傾向についてです
≪数学≫
数学は、大問1が全体の半分近く占めています。これは北辰テストだと大問1・2にあたります。
大問1は計算問題と一行問題(一次方程式・文字式・確率などの文章題)、比較的簡単な図形問題で10問程度出題されます。
大問1で取りこぼし無く全て正解できれば、50点です。
この大問1を確実に取れるようにしましょう。
大問2〜5では一次関数・二次関数・合同、相似の証明、最近では数式の証明(考え方を記述する問題)が多く出題されます。
※基礎学力が抜けている生徒に対しては、大問1に出題される内容しか学習させないという作戦もありえます。その方が確実に50点近くの点数が狙えるからです。
≪理科≫
対策プリントの傾向としては化学実験を通した分野の問題が一番多く出題される傾向にあります。(化学変化・合成・還元・電気分解などの実験)
次に出題されるのは、植物・動物分野です。これも実験を通した形で出題されます。(植物の光合成などの実験や人体の消化酵素などの実験)ですので試薬の種類などはきちんと頭に入れておくことが必要ですね。
しかし基本的には浅く広く知識問題が出されますので、ワークブックなどを使い基礎知識の一問一答の問題を繰り返し解いて身に付けておけば70点くらいを取るのはそれほど難しくないでしょう。
≪社会≫
歴史・地理・公民分野より大問2つずつが出題されます。頻出事項から出題されるので問題は難しくありません。
歴史は年表形式で出題されることが非常に多いので、中世から近代までの重要人物、事件をからめて広く浅く覚えることが必須です。自分で年表作りをすることをオススメします。
地理も日本地図・世界地図を自分で作成して、各地方や世界の国々の特産品や資源などをまとめておく事が重要ですね。
≪英語・国語≫
上に書いた三科目に比べて対策が取りづらいのが英語・国語です。
特に英語はリスニング(約20点分)・長文・英作文ともに総合力が問われます。
中学1年生・2年生内容の単語や文法が理解できていない状態では歯が立ちませんので、基礎力の弱い人は早めに中1・2年生の復習を始めましょう。
ちなみにリスニングの前半の問題はそれほど難しくありませんので得点するチャンスです。
国語も総合力を問われますが、差がつきやすいのが古文・文法・作文です。作文は約16点相当です。
古文の問題を苦手にする子も多いですが、内容的には難しくないのでなれることが大切です。普段から古文の問題を音読して古文のリズムに慣れることが必要ですね。
作文は10分くらいの時間で200文字程度を書き上げないといけないので、訓練が必要です。
文章構成(結論→なぜそう思うか→最後にもう一度結論などのサンドイッチ構成)を踏まえて何度も時間内に書き上げる練習をしましょう。作文問題は教室にありますので使ってください。
さて、親御さんから見ると生徒のレベルによって『何に力をいれていくのか?』『復習する際の優先順位をどうするのか?』など悩みは尽きないと思います。
私は今まで何百人も生徒を見てきていますが、経験上偏差値が50前後の生徒はまだまだ基礎学力が足らないケースが多いです。
「分かってるんで大丈夫」と安易に思わないでもう一度「出来る・解ける」状態なのかを確認してみましょう。
私たちも生徒が「この問題なら確実に出来る!!」という自信を付けられるまでしつこく基本問題を繰り返し解かせる指導をしています。
「出来る」問題が多くなれば確実に点数は伸びます。
最後になりますが公立高校入試は良問が多いです。それほど捻った問題は出題されません。
基本・基礎問題を確実に取っていける様に普段の学校での授業や学校のワークブック内容の問題を1問1問大切に、出来るようになるまで繰り返し解いていきましょう。