約1ヶ月にもおよぶ長期休暇が夏休み。学校の授業から解放され、だらけてしまう子どもも少なくありません。一方で、有意義に過ごすことで2学期以降の成績を大幅に伸ばすことが可能です。 さて、今回解説していくのは、中学生、は「夏休みに、どのくらいの勉強時間を確保すれば良いのか」について。勉強するべき時間と共に、効果的な勉強方法も解説していきます。中学生の夏休みを有意義に過ごせるよう、参考にしてみてください。
中学3年生
高校受験をする中学3年生にとって、夏休みは勝負の時期です。学校の部活動も引退しているケースが多いため、思う存分勉強に時間を費やせるでしょう。第一志望校のレベルが自分の偏差値と同程度の場合、夏休み期間中は毎日6時間ほど勉強します。
もし志望校のレベルが現在の偏差値よりも上位にある場合、6時間〜8時間以上の学習時間が必要です。「そんなにたくさん!」と思うかもしれませんが、普段学校で授業を受けている時間を考えれば、特別驚くほど多い時間ではありません。
1教科に充てる勉強時間は1時間とするのが理想です。
1時間よりも少ないと1回あたりの学習量が足りず、反対に1時間を超えると集中力がなくなって学習効率が落ちる可能性があります。1時間経ったらキリの良いところで勉強を終わらせて、次の1時間は他の教科に移ると良いでしょう。
注意点!睡眠時間はしっかり取ろう
成績をグンと伸ばしたい」「難関高校受験対策をしたい」と思っている子どもに中には、睡眠時間を削ってでも勉強時間を確保しようとするケースもあるかもしれません。しかし中学生にとって睡眠時間を削るのは厳禁です。
続いては睡眠の重要性と睡眠時間を削ることで生じるリスク、睡眠時間を確保するための工夫について見ていきましょう。
受験生に必要な睡眠時間は1日約6〜8時間
一般的な中学生に必要な睡眠時間は、1日に8時間〜10時間といわれています。勉強によって疲れた脳を回復されてくれる効果だけでなく、学んだ知識を定着させる作用もあることから、中学生にとって睡眠は欠かせません。
睡眠時間を削るリスク
睡眠時間を削ると集中力や注意力、判断力、実行機能、即時記憶などのパフォーマンスが低下するため、学習効果にも悪い影響を与えてしまいます。
また、極端に睡眠時間が短い日が続くと、免疫力の低下、病気になるリスクも上昇するでしょう。
睡眠時間を確保するための工夫
限られた時間の中から睡眠時間を確保するためには、勉強効率をアップさせるのが効果的です。
例えば複数の参考書や問題集に一度に取り組んでしまうと、分かる問題やすでに解ける問題にも遭遇し、時間のロスが生まれます。同じ参考書や問題集で分からない箇所だけチェックを入れておけば、復習にかける時間を短縮して睡眠時間も確保できるようになるはずです。
中学3年生
塾で夏期講習を受けている場合は講習を受ける時間数にもよりますが、講習のみでは足りません。自宅に帰ってからも勉強を続けて、トータルで1日6時間〜8時間以上の学習量を確保するようにしましょう。
夏期講習に参加しない場合も、1日で同じくらいの学習時間が必要です。主に次のような勉強方法を実践するようにしてください。
苦手科目の克服
まず取りかかるべきものは苦手科目の克服です。受験に必要な応用力を身に付けるためには、何よりも基礎力を付けなければいけません。これまで放置してしまった苦手科目に取り組み、基礎力定着を目指しましょう。
過去に受けた定期テストや学校で配布されたプリントを見直したり、基礎的な問題集を一通り解いたりするのも効果的です。理解不十分な箇所は、何度もくり返して取り組んでください。
受験を意識した応用問題にチャレンジする
余裕があれば高校受験対策用の問題集を受験科目ごとに購入して、できる範囲でチャレンジするのもおすすめです。夏休みの間にどのような問題が出題されるのかを理解しておくことで、本格的な受験勉強に向けた心構えができるようになります。
特に優先するのは英語と数学
優先して取り組んでほしいのが英語と数学の2つです。英語と数学は積み上げ式の科目のため、苦手な項目や理解できていない項目が生まれると、その後の学習が積み上がっていきません。
英語や数学を苦手とする子どもの場合、しっかりと点数を取得できるまでに時間がかかります。時間のある夏休みに、特に優先して学習を進めておきましょう。
勉強時間を増やす方法
勉強時間を増やしたい場合、以下のような方法を実践してみましょう。
生活リズムを整える
まずは生活リズムを整えることです。一般的に人間の多くは朝の時間帯に集中できます。
夜にぐっすりと睡眠をとると脳が冴え、さらに子どもが好むようなテレビ番組もないことから勉強にピッタリな時間帯です。
早寝早起きを心がけることで朝の時間帯に勉強時間を確保し、集中力が上がるので勉強時間も増やせます。
リフレッシュの時間を決める
リフレッシュの時間を決めておくのも効果的です。「1時間勉強したら10分休憩する」「休憩中は大好きなマンガを読む」といったように、リフレッシュの時間だけでなく休憩中にリフレッシュできるものも設定しておきましょう。勉強に集中できる時間が増え、勉強時間も確保しやすくなるでしょう。
1日のトータル学習時間に合わせて、休憩時間は細かく多めに設定しても構いません。勉強は想像している以上に疲れるため、リフレッシュの時間を多く確保することで疲れた脳を回復できます。
無駄な時間を削る
最後は無駄な時間を削ることです。1日に費やせる時間は限られているため、無駄な時間を削ることで勉強時間を増やせます。ダラダラしている時間や娯楽の時間など、1日の中で削れる部分がないかどうかを振り返ってみましょう。
【勉強が苦手なお子様に】勉強時間を短くする方法
勉強が苦手な子どもや学校の部活動などが忙しい子どもの場合、毎日長時間の勉強は負担になります。そんな子どもにおすすめなのが、短時間集中型の勉強法です。勉強時間を短くしつつ、効果を最大限に引き出せるような勉強方法をチェックしていきましょう。
的を絞って取り組む
まずは的を絞って取り組むことです。教科書や参考書を最初から最後まですべて読んでいたら、膨大な時間がかかってしまいます。テストに出るところはある程度決まっているため、ポイントや要点を絞って勉強することで短時間でも最大限の効果を上げられるようになるでしょう。
自分に合ったレベルの問題を解く
2つ目は自分の学力に合ったレベルの問題を解くことです。あまりにも簡単な問題では学力アップにはつながらず、反対に難しすぎる問題では子どものやる気が低下してしまいます。
参考書や問題集にざっと目を通して、すでに分かる問題と分からない問題が半分ずつのものがちょうど良いですね。
休憩時間を決める
短時間型の勉強でも休憩時間を決めておきましょう。勉強時間が短いからといって休憩なしで勉強しても、思ったような成果は上がりません。「30分勉強したら5分休憩する」など、適度に休憩をはさむようにしてください。
ノーバスでは、授業含め、各教科ごとに生徒に合った勉強法を講師陣がアドバイスしています。
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