こんにちは。
大宮西口校の大塚です。
このブログでは、このところ
先生たちのリレーで
おすすめ本を紹介してもらっています。
今回は私もそこに横入りしてみます笑
ある程度年齢を重ねてきて、
ここ10年ほどの私の読書テーマは、
「再読した本を増やす」です。
先日、所沢の古本まつりを覗いた際、
村上春樹さんの『ノルウェイの森』上下巻が
きれいな状態で並んでいました。
「今さらなー」と思いながら、
ふと手に取ってぱらぱらと…。
『ノルウェイの森』の発刊は1987年。
当時の私は高校生でしたが、
この作品は空前のベストセラーで
日本中が沸いていたのを覚えています。
ベストセラー嫌いでひねくれていた私は、
文庫化されたその3年後に
『ノルウェイの森』をようやく読了しました。
大学生になった私は
すでに熱心なハルキストでしたが、
初期の三部作
・『風の歌を聴け』
・『1973年のピンボール』
・『羊をめぐる冒険』
と比べて、
そこまでグッとくる感じは
正直なかったんですよね。
その後に続く『ダンス・ダンス・ダンス』なんかは
本当にしびれたものですが…。
『ノルウェイの森』は春樹小説のなかでは
明らかに異質だと感じます。
1969年という具体的な時代を起点に
著者の自伝的な要素が押し出され、
お得意の冷笑的ユーモアの底流には
ほの暗い私小説的なトーン匂いも漂います。
30数年ぶりの再読を終えた今、
「いやー、さすがに読ませるな」
というのが率直な感想です。
ケータイもパソコンもない時代、
恋人と連絡を取る主な手段は
電話でもメールでもなく
手紙でした。
(もどかしくも心を打つ手紙のやり取りが
作中に何度も出てきます。)
実際の会話も
各人物のセリフがバシッと決まっていて
今読んでも古臭く感じないんですよね。
私はよく若い先生たちに
「村上春樹とか読む?」と聞くのですが、
「なんか難しくて…」
と返されることがけっこう増えました。
村上春樹の読みやすさほど
用心すべきものはないと
感じている私からすると、
なんだか隔世の念を禁じ得ません苦笑
『ノルウェイの森』は
喪失と再生の物語です。
19歳の青年がふたりの女の子に翻弄されながら、
社会とのかかわり方を模索し、
生そのものに対する覚悟を固めていきます。
たとえば、心が苦しいとき
良質な小説の世界観に浸かってみると、
他人の人生を追体験することで
気持ちがほんの少し軽くなったりします。
もはや現代の古典と呼べそうなこの作品が
次代の若者へと読み継がれることを願っています。
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